水族館にとって観客にきれいな魚を見せることは最も重要なことの一つです。水族館では、魚たちが激しく泳いだり餌を与えたりすることで、水の透明度は刻々と変化します。ときには、濁ってしまい水の交換をしなければならないこともあります。

図1. 鑑賞に問題のない水の状態(左)と水の交換が必要な状態(右)
本研究では、人の目を代わりに定点カメラを設置して、一定の時間間隔で撮影した画像を用いて深層学習を行うことで透明度の自動判定を行うことで水の交換時期を自動判定することを目指します。
まず、撮影した画像データに対して、人の手によってデータに(水の状態を3状態に分けて)ラベルをつけます(図2)。

図2. 人による分類(左:透明で問題なし、中央:少し白濁、右:水の交換が必要な白濁)
その後、畳み込みニューラルネットワークを用いた深層学習によって水の状態を判別できるようにモデルを学習します。学習の結果、水の透明度について、3つの状態のどの状態であるかについての確率を出力することができるようになります。確率の最も高い状態が現在の水の状態であると考えることができます。
図3は、学習したニューラルネットワークのモデルが出力した3つの状態の確率について色付けしたものです。横軸は時間を表しており、図3の上は人が判断した水の状態を表しています。青色が透明で問題ない状態、オレンジが少し白濁、グレーが白濁を表しています。図3の下がモデルの出力で人の判断に非常に近い出力を出していることがわかります。

図3. 人の判断による透明度の分類(上)と学習モデルの出力値(下)
[1] 郭 一凡、西村 究、野口 渉、飯塚 博幸、山本 雅人、深層学習による水族館定点カメラ画像からの水の透明度判定、ロボティクス・メカトロニクス講演会2020 in Kanazawa、2A2-J10, (2020)
[2] 高 一、佐藤 聡、西村 究、野口 渉、飯塚 博幸、山本 雅人、カメラ画像を用いた深層学習による水族館の水透明度判定、ロボティクス・メカトロニクス講演会2021 in Osaka、1P1-I11, (2021)



