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人工生命・人工知能・ディープラーニング

人は記憶を都合よく変える

人の言語は, 単語や接頭, 接尾語などの構成要素がそれぞれ意味をなし, それらの組み合わせでさらに新たな意味を形成するいう複雑な構造をもっています. 自律系では,このような言語のもつ複雑性がどのように生まれるか,についての研究を行っています.

先行研究では,図1のようなサイモンゲームと呼ばれるゲームを用いて,色の順序列を複数人で伝達する過程について分析を行っています.ここでは,色の順序列を言語と捉えるわけです.図1のように色の点灯が12回(色の順序列)されるので,その順番を覚えて,その後に色部分をクリックすることで色の点灯を再現します.

図1 サイモンゲームの様子
この実験の中で,色の順序列の伝達が複数人によって繰り返されるうちに,人はより覚えやすいパターンで記憶するように色の順序列を間違えて覚えていくことがわかりました.人は覚えやすいように記憶を変えてしまうのもしれません.

現在は,仲間の相手には再現しやすいように,また敵の相手には真似できない(再現できない)ような色の順序列を生成する過程について分析を行っています.