カメ用インタフェースの開発

 近年のサイバネティクス分野の発展はめざましく,様々なインタフェースが研究開発されています.一部のインタフェースを使用する上では平時の動作に含まれない特異な動作を行うことが求められ,ヒトは身体性の働きによってそのような特異な動作へ適応することが可能です.インタフェースを動物へ適用する試みも多数ありますが,脳構造の発達していない動物の研究では動物自身が特異な動作を学習する必要がないものとなっています.ここで,単純な脳構造をもつ動物が特異な動作に適応可能であることが示されれば,多種の動物が新たなインタフェースに適応できる可能性をもつと考えられます.
 

固定されたヘルマンリクガメ

実験概観


      
われわれの研究では,比較的単純な脳構造をもつ爬虫類であるヘルマンリクガメを対象とし,オペラ
ント条件付けという手法によって特異な姿勢制御を学習させています.オペラント条件付けとは報酬
や罰に対し自発的な行動を学習させる方法です.動画ではカメが餌を食べるために両前足を前方に出そうとしている様子を示しています.実験の結果,餌が近づいた時間が増加しているカメがいました.これは特異な動作の学習が進んでいると考えられ,カメがインタフェースを使える可能性を示唆しています.今後は実験を重ねるとともに,実際にカメがインタフェースを使えるか検証していきます.
 

実験の様子